全国各クラブの活動報告

名古屋産業人クラブ女性部会、名鉄グランドホテルで「勉強会&年末交流会」を開く

 名古屋産業人クラブ(森誠会長=富士精工会長兼社長)の女性部会(奥野櫻子会長=奥野工業副社長)は2024年12月9日、名鉄グランドホテル(名古屋市中村区)で「勉強会&年末交流会」を開いた。森会長や岐阜産業人クラブの会員ら男性を含む45人が参加した。
 勉強会では、気象予報士でもある西穂山荘支配人の粟澤徹氏が「雲上の気象予報士が語る『気象と山の世界』」と題して講演した。西穂山荘は北アルプスの標高2000㍍以上の高さにあり、唯一通年営業をしている。特に冬山は厳しく、レスキューもこなす粟澤氏は、登山者向けに最新の気象状況などを伝達するとともに、雑誌やラジオなどで山の安全について啓発活動を続けている。
 まず「里が晴れていても、山は雲がかかることがある。標高が高いことと複雑な地形で予測が難しい。山の予報は通常と違い、高層天気図が重要だ」と指摘し、気象の話に移った。「高気圧は時計回りに下降気流が発生、低気圧は反時計回りに上昇気流となり、空気は高いところから低いところに流れる。気温が高いほど水蒸気をたくさん含み雨が降る」と大小のビールジョッキを用いて説明した。
 山の世界の話では、スライドを交えて西穂山荘周辺の四季の様子を紹介した。通年営業で冬の様子も知ることができ、参加者は美しい風景に見とれた。最後に「違うものを組み合わせると新たな発見や発明がある。山と気象で語れるのは国内で3人ほどいるが、北アルプスの冬を知っているのはオンリーワン。救助面では、生きたいという強烈な意思がある人だけが助かる。経験からこの二つのことを伝えたい」と締めくくった。終了後、奥野会長の乾杯の音頭で交流会がスタートし、遅くまで懇親を深めた。
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