全国各クラブの活動報告

東京産業人クラブ、2024年度定時総会を開く

 東京産業人クラブ(寺町彰博会長=THK会長)は5月27日、霞山会館(東京都千代田区)で2024年度定時総会を開いた。寺町会長は「世界経済は欧州、中国が厳しいという話もあるが、相対的にプラスの方向に動いている。当社の場合は米国が絶好調だ。地政学的なリスクが最小限になってくれるとありがたい」とあいさつした。
 23年度事業報告・収支決算および24年度事業計画・収支予算、役員の一部改正案の3議案を審議し、いずれも原案通り承認した。役員の一部改正では南武会長の野村和史理事が退任したほか、日刊工業新聞社の人事により竹本祐介常務理事が退任し、新たに斉藤伸介東日本支社長が常務理事に就いた。
 総会後はナカニシ自動車産業リサーチ・代表アナリストの中西孝樹氏が「自動車産業の未来図―中堅・中小ものづくり経営の課題―」をテーマに約1時間20分講演した。中西氏は、米中貿易摩擦や中国の景気減速などを背景に電気自動車(EV)失速が指摘されているものの、「『EVは売れない、もうハイブリッド車でいいんだ』という誤解を招きかねないストーリーテリングが多いが、物事の本質を考えていかなければいけない」と警鐘を鳴らした。
 その根拠として国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)の議論を挙げた。世界全体で35年までに19年比65%の二酸化炭素(CO2)排出削減が大きな指針となる可能性があるという。「米国でトランプ氏が大統領として再選されると世の中をややこしくするが、トランプ氏も永遠にいるわけではない。35年に向けた約束事は我々が避けて通れない、不可逆的な話だ」と長期視点での事業運営の重要性を強調した。
 当日は74人が参加した。終了後は懇親パーティーを行った。
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