全国各クラブの活動報告

名古屋産業人クラブ、永井嘉吉記念賞選考委員会(森委員長)を開く

 名古屋産業人クラブ(森誠会長=富士精工会長兼社長)は12月13日、名鉄グランドホテル(名古屋市中村区)で永井嘉吉記念賞選考委員会(森委員長)を開いた。第40回となる同賞には華陽テクノ・プラザ(岐阜市)の松波廣三会長を選出した。2024年1月26日に名古屋マリオットアソシアホテル(名古屋市中村区)で開く新年賀詞交歓会で表彰する。
 松波会長は86歳。1962年に金属ネームプレート製造を始め、アルミニウムや真ちゅう、ステンレス板にエッチングを施す技術を磨いてきた。大手電機メーカーのモーターやトランス、原子力発電機用から船舶用コンテナまでのさまざまなネームプレートを手がける。オイルショック時に、日本のロケット開発の父といわれる糸川英夫博士の講演で「逆転の発想」の重要性を説いた話を聴き、自分の会社では何ができるかと考え、エッチングで凹状に加工しているものを逆に凸状にすれば逆転の発想になることに気づく。3年ほど試行錯誤を繰り返し、凸状の新製品として完成させた。製品名を「メターテック」として売り出した。
 さらに凸の部分だけに純金を施すことで、より豪華さが際立つようになった。文字や絵画を盛り上げて、その部分だけを純金で装飾したトレーディングカードや超高級化粧品の容器、エンブレムなど豪華さを誇る新しい商品を開発する。松波会長の逆転の発想によりナンバーワンで、かつオンリーワンの製品を生み出し、着実に業績を伸ばしているところが評価された。
 同賞は名古屋産業人クラブ2代目会長で元新東工業会長の故永井嘉吉氏の遺産を基金にした顕彰制度。毎年、会員の中から優れた経営手腕を発揮した中小企業経営者1人を表彰している。
名古屋.jpg


このページの先頭へ