全国各クラブの活動報告

日本産業人クラブ連合会、元通産省の津上氏が「中国の行方―習近平の経済・政治・外交」をテーマに講演

日本産業人クラブ連合会(井水治博会長=日刊工業新聞社社長)は8月26日、東京・飯田橋のホテルグランドパレスで2016年度定時総会を開いた。15年度事業報告・収支決算および16年度事業計画・収支予算など3議案を審議し、原案通り承認した。宮城、栃木、茨城、埼玉、掛川、名古屋、滋賀、四国など全国各地の産業人クラブ会長が参加した。
総会後は元通産省(経済産業省)北東アジア室長で津上工作室代表の津上俊哉氏が「中国の行方―習近平の経済・政治・外交」をテーマに講演した。津上氏は中国経済について、過去7年間にわたり投資と借金で成長率をかさ上げしてきたと指摘。「金融業界や重厚長大産業を中心に投資バブルの後遺症に悩まされ、今後5―10年は景気の低迷が続く」と話した。
また「一人っ子」政策の撤回について「少子高齢化の進行を防ぐには手遅れ。2020年代後半は実質成長維持が困難になる」と語った。ただ同時に「日本とは異なり、中央財政は健全であり、急激な中国経済崩壊もあり得ない」と述べた。
その上で、習近平氏は「無死満塁でマウンドを託された共産党のリリーフエース」と表現。中国国民の「大国意識」は膨張しており、南シナ海の埋め立て問題など「民意の圧力が強い問題は譲歩できない」と指摘した。


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