全国各クラブの活動報告

名古屋産業人クラブ、トヨタ流ものづくりで講演会

名古屋産業人クラブ(森誠会長=富士精工社長)は4月27日、新美篤志ジェイテクト会長を招き、名鉄ニューグランドホテル(名古屋市中村区)で「トヨタ流ものづくり」をテーマに講演会を開いた。新美会長はトヨタ自動車副社長を経て、2013年からジェイテクト会長。トヨタ在籍中は生産技術や生産管理などの役職を歴任、モノづくりの現場で豊富な経験を積んできた。それだけに示唆に富み、説得力のある講演となった。会員125人がメモを取りながら熱心に聞き入った。
新美会長は「トヨタでは偉大な先人が残した教えや豊田綱領の精神などを学んだ」と紹介した上で「トヨタ生産方式は"自働化"とジャスト・イン・タイムが2本柱。自働化は豊田佐吉が発明した自動織機で実現している。異常があれば止まり問題が顕在化される。品質を工程で造り込むトヨタのモノづくりの原点」と説明した。
さらに「ムダを顕在化し、これを無くす。ムダは七つに集約される。例えば、作り過ぎ。在庫があると問題が隠れる。見える化が大事」とし、「大事なことは、『つくり方を変える、つくり方を創る』こと。原価低減は、設備投資の原単価を下げる、投資規模を設計すること。そして加工点を科学化し、加工そのものを改革すること」と強調した。
さらに「モノづくりでは、新しい目標を設定して常にチャレンジしていくこと。これが日本のモノづくりにおける『真の競争力』につながっていく」と訴えた。


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