全国各クラブの活動報告

埼玉・TDU産学交流会、宇宙エレベーター構想で講演会

埼玉産業人クラブ・TDU産学交流会(佐藤達雄会長=アーベルソフト会長)は3日、12月例会として大林組の石川洋二上級主席技師を講師に招き、埼玉県川越市の川越プリンスホテルで「宇宙エレベーター建設構想」と題する講演会を行った。会員および東京電機大学などから25人が参加。講演会終了後は懇親忘年会も開いた。
石川氏は大林組が2012年に公表した宇宙エレベーター構想を解説。地球から宇宙空間まで全長10万キロメートルのカーボンナノチューブ製の"エレベーター"を建設する構想で「エレベーターの芯となる重量20トンのテープを打ち上げ、宇宙に"おもり"を設置、地上と結ぶ。この作業を510回繰り返し、厚さ1・38メートル、総重量7000トンのケーブルとするため、建設に20年間かかる」と紹介した。
ロケットに乗らずに宇宙空間に行けるのが最大の特徴で「ケーブルの途中に基地を設置して人工衛星を地球や火星の軌道に乗せられるため、費用はロケットで打ち上げる場合の100分の1以下で済む」と解説した。
実現に向けた課題として「カーボンナノチューブを生成できる長さはまだ微小。ケーブルに対する風雨、隕石(いんせき)や放射線への防護策が必要だ」などと指摘した。


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