全国各クラブの活動報告

名古屋産業人クラブ、市内に拠点を置く各県の事務所を対象に「学習会&懇親会」を開催-富士精工堀部氏がものづくりで講演

名古屋産業人クラブ(内藤明人会長=リンナイ会長)は9月8日、日刊工業新聞社名古屋支社(名古屋市東区)で、名古屋市内に拠点を置く各県の事務所を対象にした「学習会&懇親会」を開いた。堀部徹哉富士精工経営管理部長が「歴史的な視点からひもとく愛知のものづくり」と題して講演し、会員40人が聴講した。
堀部氏は大学で専攻した日本史の研究を続けている。現在は本業のかたわら、大学で製造業研究講座を受け持つ。講演では「朝鮮半島から伝わった窯業技術が良質の粘土と燃料用の豊富な木材に恵まれた愛知で発展した。江戸期には名古屋城築城で、建築や彫刻などの技能・技術が流入し武具鍛冶や木材加工が盛んになった」と歴史を説明。さらに「近江から鍛冶屋が知多半島に移住し職人集団化した。鋳物技術も三河に伝わった。これらの技能・技術が明治から昭和初期に機械産業として開花した」と語った。
愛知のモノづくりの強さの源泉として「恵まれた自然条件と立地条件、優れた加工能力と応用展開力を持つ人の集団、からくりとすりあわせという二つのコア技術の伝承、尾張の技能と三河の住民性の融合」の四つを挙げた。最後に「愛知が誇る技能や技術は、もともとは他地域から流入したもの。これらを応用展開し開花させる力が愛知のDNAに他ならない」と強調した。


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