全国各クラブの活動報告

名古屋産業人クラブ、兪氏の教訓を聴講-中国との付き合い方講演

名古屋産業人クラブ(内藤明人会長=リンナイ会長)は10月9日、日刊工業新聞社名古屋支社(名古屋市東区)で、名古屋市に拠点を置く各県の事務所を対象にした「学習会&懇親会」を開いた。明コンサルティングの兪明鶴(ユメイカク)社長が「中国および中国人との付き合い方~中国との取引で注意すること」と題して講演した。兪社長は20歳の時に来日し、以来16年間を日本で過ごしている。兪社長の教訓を一般会員5人を含む計31人が熱心に聴講した。
兪社長は中国企業とのビジネスについて「商品はコピーされることが前提だ。特許問題で『勝てる』とは思わない方がいい。また日本の常識は中国では非常識なことが多い。例えば中国との取引で皆が悩むのが代金不払いの問題。それは国営企業でも同じ。また役所は絶対的な権限を持っている。役人には逆らわないこと」と、国際ルールが通用しないことを明らかにした。さらに「最初、中国人は『問題ない』と言う。ところが途中から納期遅れなどが発生する」と注意を促した。
また日本人と中国人との違いについて「中国は地域によって言葉が違うし、ビジネスの仕方や流通システムもさまざま。中国では何でもはっきり言う。そうしないと伝わらない」とした上で、「ビジネスの世界で日本は『会社対会社』だが、中国は『個人対個人』。中国人は会社に対する忠誠心はないが、個人に対してはある。それをどう生かすかが重要だ」と指摘した。さらに「中国は転職率が高い。トップ意識が強く、ステータス志向も高い。それだけに雇用する場合は5年後、10年後の姿を明確に示すことが重要」と強調した。
講演終了後の懇親会では、兪社長を交えて情報交換で盛り上がった。


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