全国各クラブの活動報告

東京産業人クラブ、自民党山本衆院議員が講演-設備投資「必ず増える」

東京産業人クラブは6月27日、「2013年度定時総会」をホテルグランドパレス(東京都千代田区)で開いた。井上裕之会長(愛知産業社長)は「安倍晋三政権の経済政策『アベノミクス』の効果が中小企業に波及することを期待している。新たな産業施策なども出てくるだろう。東京産業人クラブも、日本のモノづくりを活性化するような活動をしよう」と呼びかけた。13年度事業では、経営者の世代交代を受け、若手経営者に交流の場を提供するための「若手経営者の会」の設立を審議し、承認された。同会は今秋をめどに設立し、15―20人でスタートする予定。
総会後、アベノミクスの仕掛け人である自由民主党衆院議員の山本幸三氏による特別講演会「アベノミクスと企業経営について」を開いた。山本氏は「アベノミクスの本質は一に金融、二に金融、三に金融だ」とした上で、「リーマン・ショック後、欧米がそろって金融緩和を継続する中、日本だけが乗り遅れていた。黒田日銀総裁の決断で、やっとデフレ脱却の道筋が見えた」と振り返った。
また設備投資について「投資には循環がある。13年以降はキッチン(短期)、ジュグラー(中期)、クズネッツ(長期)、コンドラチェフ(超長期)の四つのサイクルがすべて上昇局面に入る『ゴールデン・サイクル』に突入する。投資は必ず増える。時勢を見抜き、他社に先駆けて動くのが、かしこい経営者だ。また実質金利がはじめてマイナスになった。今、投資しない手はない」と強調。「世界経済の中でも一気に回復して上昇気流に乗ろうとしているのは日本しかない」と締めくくった。会場には約120人の中小企業経営者らが集まり、熱心にメモを取る姿が多く見られた。
講演会後の懇親会では、高橋木箱製作所の嶋田貫一社長が「山本先生の話は明るくて希望を持てた。これから日本の力を発揮しよう」と力強く乾杯の音頭をとった。山本氏を囲んで談笑したり、情報交換したり、和気あいあいとした雰囲気だった。


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