全国各クラブの活動報告

埼玉産業人クラブ・TDU産学交流会、上板塑性を見学

 埼玉産業人クラブ・TDU産学交流会(佐藤達雄会長=アーベルソフト会長)は19日、上板塑性(埼玉県三芳町)で工場見学会を開いた。自動車向け部品などが冷間鍛造で量産される一連の工程を見学した。会員企業、東京電機大学から15人が参加した。
 冒頭、上板塑性の武山慎一郎専務から「1980年代までは家電向けスピーカー部品などが主力だったが、国内空洞化を受けて自動車部品向けに転換してきた」といった説明を受け、2012年に稼働を再開したメキシコ工場の様子などについて知った。
 その後、3グループに分かれて工場内を見学。太いもので直径38ミリメートルの鋼線材を、最大120トンもの冷間鍛造マシンで円筒状品に打ち出していく工程を間近に見た。
 このほか、冷間鍛造でゆがんだ組織を矯正する熱処理炉、ショットブラスト処理、ボンデライト処理槽、切削加工、3次元検査装置を見学。新規導入したサーボプレス機を実演し、上下のモーションコントロールを利用した複雑形状部品などの加工方法の説明を受けた。
 質疑応答では家電部品から自動車部品に転換する際の経緯や新卒採用などについて質問が出た。これに対し、武山専務は初めて営業員を雇用して自動車分野の開拓に取り組んだころのエピソードや、都内の就職説明会で「このところの参加者は100人を超えて増加傾向にある」といった現状を紹介した。


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