全国各クラブの活動報告

ミャンマー視察記(下)/日本産業人クラブ連合会、中小進出にエール

視察団は2月22日午前、宿泊先の「トレーダーズホテル」で日本貿易振興機構ヤンゴン事務所の高原正樹所長と三菱商事ヤンゴン事務所の岩崎行洋副所長の講演を聴いた。高原所長は「広告代理店や弁護士事務所などビジネス支援系の企業進出は増えているが、本丸の製造業の進出は遅れている」と指摘。岩崎副所長は「中国と韓国に良いロケーションを取られつつある。(迅速経営の)中小企業の方にぜひ頑張ってほしい」とエールを送った。
午後は工場見学。まず地場の、すをつくっている企業を視察した。ドイツ製の製造装置を使い、品質管理担当者も配置して近代的なモノづくりに専念している様子がうかがえた。続いて台湾系のプラスチック成形企業を訪問。女性工員がてきぱきと手を動かしながら作業する様子を見学した。
次は日本政府と商社が開発に意欲を示している「ティラワ経済特区」の建設予定地を視察。2015年に一部の工業団地を先行して建設する計画だが、現状はまだ更地の状態。一行は将来の発展に思いをはせた。
ヤンゴン最後の夜は宿泊先ホテルの中華料理店で解団式を行った。日刊工業新聞社の井水治博社長は視察先との日程調整を始め、視察の遂行に全面的に協力してくれたミャンマー経済・投資センターの米村紀幸理事長に感謝の意を表明。米村理事長は「ミャンマー側の対応が遅く、やきもきする場面もあったが、無事に日程を終えてほっとしている」と話した。ミャンマー視察団の笠原文善団長は「今回の視察で実際に進出企業が出たよ、と話せるようになれば」と期待を込めた。


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