全国各クラブの活動報告

東京産業人クラブ・東京産学交流会、日本の航空産業で講演

 東京産業人クラブ・東京産学交流会(渡辺佳英会長=大崎電気工業会長)は8月27日、東京都中央区の日刊工業新聞社本社に航空ジャーナリストでノンフィクションライターの前間孝則氏を招き、「グローバル市場に飛び立つ日本の航空機産業」をテーマにした講演会を開いた。日本の航空機産業の現状や課題、中小モノづくり企業への波及効果についての話に、会員企業経営者や開発責任者ら20人が聞き入った。
 航空機は約300万点の部品で構成されるため、「多品種少量生産を得意とする日本の中小モノづくり企業には最適な産業だが、日本で開発中の三菱リージョナルジェット(MRJ)は部品の7割を海外から調達している」と、日本の中小企業が参入できていない現状を指摘した。
 日本の航空機メーカーが先発の海外メーカーに伍(ご)していくには技術力のある中小企業の協力が欠かせないと強調。その上で「日本の中小企業が自主的に技術を強化するのは限界があるため、国が実態に合った産業政策を実行し、新規参入を促す体制を整えていく必要がある」と、産業のすそ野を広げる政策が国際競争に打ち勝つカギになるとの見方を示した。


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